interview01
Shin NishimuraのIdentity Politicsの発売のプロモーションミーティングの流れで「対談」と言う言葉が持ち上がった。ブログでは持ち前の ユニークな発想で経済から家族の事まで独自の見解を見せているが、対談は殆ど過去にはなかった様に思える。そんな中で、ShinはフェイバリットなDJの一人として Lyomaとの対談を熱望した。たぶん、Shinの中では海外での生活をしたものにしかわからない外から見る日本のシーンの「何か」をこの対談で共有し、 見つけ出したかったのかもしれない。
帽子がボロボロでみすぼらしいつーか…えらく汚い子だなって(笑) Shin
ちょこちょこちょこっとしてかわいい感じだった…(笑) Lyoma
■まず自己紹介をお願いします。
LYOMA(以下L):LYOMAです。昭和53年に、、、
Shin Nishimura(以下S):そんなんはいらんで〜(笑)
L:二十歳の時に、1998年10月24日にベルリンに引っ越して、2007年12月6日に9年ぶりに帰ってきました。日にちは大事に覚えてるんだ。
■なぜベルリンに?
L:うーん、、、まぁ、単純に海外に行ってみたいという気持ちは子供の頃からあって、ニューヨークとかロンドンとかに目的もなくただ 行ってみたいってだけだったんだけど、ドイツというかベルリンは、テクノの中ではヒップホップで言えばニューヨークみたいな場所だと感じてたから、 テクノも好きだったしDJもその頃からやってたから、行ってみたいなって言うのがあって。(日本の)大学も面白くなかったし。
■で、どうして今は日本に?
L:別にベルリンを捨てるとかじゃなく、今まではベルリンをベースにしてたまに日本でDJしてとかだったけど、 これからは逆にして日本ベースでベルリンとかでプレイしたいなっていう。
■Shinと出会ったのはどういうキッカケだったの?

L:あれは、、、ベルリンだよね?ベルリンのホテルのロビー。
S:そうそうそう。
L:シン君がMaydayに出た年だよね。「Shin Nishimura(Shanghai)」の時だね。
S:アマリックス?アメリックス?確かリヒテンベルクの。
L:え?そんなホテルだっけ?そんな東の方じゃないよ(笑)。西側だよ。
S:いや違う違う違う、、、
L:だってリヒテンベルクって右翼しかいないよ(笑)?
S:いやぁ、リヒテンベルクじゃないかもしれないけど、あのホラ、中古のレコード屋さん行ったやん。地下に降りていく、、、
L:うんうんうん、、、
S:あの近く。
L:じゃあ、そこミッテだよ。
S:そうそうミッテ。ミッテミッテ。ミッテの、、、
L:なんとかっていうホテル。五つ星のね。
S:うん。でも俺は上海に行く前からLYOMAの名前は聞いててん。ベルリンに住んでる日本人DJ、、、なんで聞いたんやろな、、、
ネットで見たんかなぁ、、、
L:電気グルーヴのオールナイトニッポンとかじゃないの?
S:違う違う違う、TOKTOKとかと共演してた大阪の二人組、、、
L:スパングルマン?
S:そう、スパングルマンと一緒になんか、、、
L:TOKTOKとツアーみたいのやったね。
S:日本でやってたでしょ?それでLYOMAも一緒に回ってたよね?
L:うん、やってた。
S:やっぱりそれだ。僕がベルリンに初めて行くときに、ベルリンのことを調べてたらLYOMAの名前がちらちら上がってて。
で、会ったときに「あ、キミがLYOMA君?」みたいな。
■それは誰かに紹介してもらったりして?
S:うん、あるアーティストの見送りかなんかで「彼がShin Nishimura、彼がLYOMA」みたいな感じで。
■LYOMAくんはShinのことは知ってたの?
L:顔とかは知らなかったけど、毎年MAYDAYが近づいてくると、MAYDAY用の小冊子とかポスターとかレコ屋に出回ってて、それをふと見てたら'Shin
Nishimura(Shanghai)'って載ってて。
S:(笑)。
L:明らかに日本人の名前なのに'from Shanghai'っていう変な奴が現れたなって思って(笑)。なんだろこれ?って。
■最初会ったときのお互いの第一印象はどうだった?
L:俺は(Shinを)シュッとした人を想像してたんだ。フランク・ムラーみたいな。
S:(笑)スリムな感じ?
L:いや、体型だけじゃなくて、、、
S:オタク気質な?
■スマートなイメージ?
L:かなぁ?いわゆるテクノアーティストというか。と思ったらなんだかかわいい感じだからさ。
S:(笑)。
L:ちょこちょこちょこっとしてるからさ(笑)。
■逆にShinは?
S:俺の中では、ベルリンに住んでんのに、なんかみすぼらしいというか、、、
L:なにそれ(笑)?
S:古着だったのかもしれないけど、全然服に金をかけてない感じで、しかも帽子とかボロボロやったやん?
L:ボロボロっていうか汗で潮噴いてそのままだったやつでしょ(笑)?
S:そうそう、それでえらい汚い子だなって思って。
L:Shinくんその時灰色のジャージ着てたよね、お気に入りの。
S:(笑)。
L:上に黄色っぽいラインが入ってて、丸とか三角とかのマークがあって、「俺、これ好きやで」って言ってたよ(笑)。
「お気に入りや!」って。
S:(爆笑)
「今度こういうことをやろうと思う」みたいなアイディアが送られてくると、素直にいいなと思う反面、そう思わされてしまったことが 悔しいと感じることがある。-Lyoma-
海外からの目線で、日本の音楽の今のシーンを海外のシーンと照らし合わしたりする会話を出来る唯一の友達かな -Shin-
■Shinの音やDJを始めて聴いたのは?
L:確か、SO36っていうパンクのハコで毎週月曜にテクノパーティーをやってて、そこに例の'Shin Nishimura(Shanghai)'
が出るってことでこれは行かなくちゃと思って行ったんだよね。
S:そうだね。あの時はハードやったなぁ。
L:ハードテクノだったね。俺がすごく覚えてるのが、Mr.X Mr.Yの「Global Player」のBeroshima remixをかけてたんだけど、
S:嘘つけ!(笑)
L:かけてたかけてた。
S:もうやめようなそんな恥ずかしい話(笑)。今じゃ考えられないわ。Ignacioとかもっとカッコいい系の方を言ってよ。
L:ほんと?かけてたっけ?
S:Viltonかけてたよ。
L:で、それからベルリンでDJしに来る度に家に来て、必ず借りていくレコードが一枚あって、Planetary Assault SystemのSurface Noise
っていう曲のLuke Slater remixなんだけど、僕がすごい好きなmixの次にこの曲をかけるとカッコいいって言ったら、まんまとベルリンでやるようになって(笑)。
いやベルリンだけじゃなくてPLUS TOKYOとかでもやってるんだよ?だからもう貸すのやめようと思って。
一同:(笑)。
S:もう持ってますよ、既に。
L:あ、買ったんだ?
S:手に入ったよ(笑)。
■では、海外生活の長い二人だからこそ分かり合える事なんかもあると思いますが、その辺も踏まえて二人がお互いに仲の良い理由、また尊敬しているポイントもあれば教えて。
L:僕がよくShinくんに対して思うのは、Shinくんから新曲送られてきたり、「今度こういうことをやろうと思う」みたいな アイディアが送られてくると、素直にいいなと思う反面、そう思わされてしまったことが悔しいと感じることがあって。

■じゃあ、そういう意味ではライバルみたいな関係?
L:そう、北斗の拳では「強敵」と書いて「トモ」と読ませるんだけど(笑)、ほんとそういう感じかな。
S:うん、俺も友達レベルでそういう話をするのはLyomaが一番多いからね。そういう部分での価値観の共有は出来てる気はするね。
それは、海外からの目線で、日本の音楽の今のシーンを海外のシーンと照らし合わしたりする会話を出来る唯一の友達なのかもしれない。あと良く見てるよね。
シーンだけじゃなくて色々な意味で。アーティストとかレーベルの名前とかを知ってるっていうのも関わってくるのかもしれないけど、日本って意外とそんなに情報は多くなくて、
例えばRichie HawtinとかVillalobosとかLucianoみたいな大物DJ先導の右向け右みたいな傾向がすごくあって、でもLyomaの場合は「ベルリンでVillalobosと共演してたDJの方が
Villalobosよりカッコ良かった」みたいな海外生活ならではの発見を当たり前にしてて。
L:うん、そういう事を体で感じてるから、自分で遊びに行った時は、あまりDJの名前とか知名度に惑わされずにその日の出演者を
フラットに楽しめるんだよね。だから東京のクラブにも、その考え方というか姿勢で遊びに行くんだ。でも、東京のクラブで遊んでる人ってそれがあんまり、、、
というか全くない気がして。やっぱりゲストDJが終わったら、もうその日のパーティーは終わりって感じで。
S:それに対してのアンチな考え方は二人とも持ってるよね。
L:うん
S:「何しに来てんの?」みたいな所はあるかもしれない。
■日本人って基本的にミーハーで、ビッグネームとかスターとかすごく気にするもんね。
S:好きだね。アジア人は特にね。
■どうしてそういう大衆心理があるのかな?
L:確認作業なんじゃないの、きっと。「やっぱり皆が言ってる通りVillalobosはすごかった!」っていう。
S:話題作りだよね。自分の中での。「昨日『ガキ使』見た?」みたいなノリで。
■クラブやパーティーでの楽しみ方ってどういう魅力がある?
S:パーティーの楽しみ方は、、、Lyomaの方が良く知ってるんじゃないかな。かなり深い時間まで遊んでる人だから。俺はパーティーに楽しみに行くことは
今はもうそんなに多くないからね、、、
L:基本は誰かに会えるかなっていう気持ちで行ったり、気の合う友達と一緒に行って大きい音で音楽でも聴きながら一杯引っかけようかみたいな感じかな。
で、クラブに行くとやっぱり外出したことでの開放感があって、そこで話せることとかっていうのもあるし、それで音も大きくてダンスフロアもあるんだったら話が盛り上がっていい気分になってきて音楽も良かったら「じゃあ踊ろうよ」っていう。
■日常生活の中の一部みたいだね。
L:うん、普通の人が飲み屋とかカラオケに行くような感覚に近いんじゃないかな。
