interview01
僕達って真面目なんかにはなりたくないんだと思う − Shin
何年もレコードバックの中身が変わってないDJは面白くないよね − Lyoma
■自分自身、いつもどういうDJでありたいと思ってる?

L:いつまでも同じ事はやっていたくないっていうのはあって、でもそれは広い意味で言ってるんじゃなくて、例えば3,4年経ってもDJでかける音が
変わってないっていうのは問題だと思うんだ。まぁ、根っこの部分では変わらないものがあるべきなんだけど、その根っこが変わっていないっていうことをフロアにいるお客さんにうっすら感じさせつつ、それを違うアプローチで伝えるってことが大事だと思ってて。やっぱりそういう人は面白いと思うんだ。Shinくんが3,4年前は絶対かけてなかったようなレコードを、今かけてても「Shin Nishimura節だ」って見せられることもそうだよね。だから何年もレコードバックの中身が変わってないようなDJは面白くないと思う。
S:あとね、僕とLYOMAって真面目なんかにはなりたくないんだと思う。でも日本人のDJの評価って、キレイなMixだったり、もしくはミニマルだったら
ミニマル、クリックだったらクリックみたいな一本調子じゃないとダサいと思われるのを恐がってるフシがあって、それが日本ではすごくつまらないね。「それが目的なの?本当はそうじゃないやん」って思う。やっぱり踊ることが一番の目的だと思うし、その中で自分の個性を出してインパクトを与えられるかが大事なんだけど、そういう人が少なくて無難にDJやってる人が多いなってよく感じるんだよね。さっきのアウトドアの話もそうだけど、遊び方がオープンじゃないっていうのかな、個々の主張が足りないんだよね。自分の住んでる街に生きているっていうアイデンティティーみたいなものが。特にテクノの人って。東京に住む自分のアイデンティティーを出し切ってないのか、出す環境がないのかわからないけど。
L:きっと自分の好きなことに自信がないんじゃないかな。
S:そうだね。それは多分、国単位で仕切ったら村社会だと思うよ。正直、東京独特の村社会っていう感じがする。協調性を大事にするっていうか。
■今回Shinが3rd Album 'Identity Politics' を出すんだけど、LYOMAくんの率直な感想を聞かせて下さい。
L:歓声入りのライブ音源でトラックがつながってるっていうアイディアは面白いよね。音の感じはさっきも言ったけど、「今は俺はこれが好き」っていうのがどの
曲からもハッキリ出てるからすごくいいと思う。今迄出したアルバムの中でやっぱり一番Shin Nishimura色が強いんじゃないかな。
S:固まったっていうのは自分でも思うんだよね。
L:そうそう。この人はこういうのがやりたいんだなっていうのが強く伝わってくるね。
S:ま、結局テクノに戻ったんだよね。
L:うん、その意志の強さが出てるね。
■なるほど。じゃあ、PLUS TOKYOっていうパーティーに対してはどういうイメージがある?何度か出演もしてもらってるけど。
L:とにかく皆Shinくんが好きだよね(笑)。
S:ハハハハハ(笑)!そんなパーティーか!?
L:そんなパーティー(笑)。去年の2月のPLUS TOKYOに急遽最初の一時間ぐらい出たんだけど、まぁ最初だったからプレイ中に段々人が入ってきて、30分ぐらい経ったらフロアはいっぱいになってて、そろそろ最近お気に入りのどこでかけても盛り上がるレコードもかけたいなと思って大事に大事にしながらここだっていう所でかけたんだよね。でも全然盛り上がらなかったんだ。まさにうんともすんともいわない感じ。でもフロアはちゃんと聴いてくれてて皆踊ってはいたんだ。でも声とか手とか上がらず指笛が鳴ったりもしないで、、、なんでこんなに冷たいんだろうなって思いながらDJが終わって。するとShinくんが出てきたら待ってましたと言わんばかりに盛り上がって来ちゃって。「あ、皆Shin Nishimura待ちなんだ」って。「俺、邪魔だったのかな?」って思って(笑)。
「コイツ早く終わらないかな」みたいな感じになってたのかなって。本当に好きなんだなぁって強く感じたね(笑)。
■Shinは嬉しい反面、残念な気持ちもあって複雑な気分だよね。
S:でもそれは俺も思うよ。だったらロングセットやってろって話でしょ、正直ね。今のPLUSの状況はちょっと身内っぽくなっちゃってるし。
■うん、それこそフラットに聴きに来てる人がやっぱり少ないのかもしれないね。
S:PLUSは以前より少なくなったのかもしれないね。

■LYOMAくんは最近パーティーやってたりとかしてないんですか?
L:新しくはやってないけど、渋谷Rockwestで毎月第一金曜のアフターと、二月だけ第四土曜日で三月からは第四金曜日にやる『Abend』っていうテクノパーティーをやってて、今9年目に入ったところです。
S:もうとにかくね、夜の11時から昼の11時ぐらいまでやってんだ(笑)。僕から見たら、とにかく殻を破ってる感じがするテクノパーティーだね。
終わりの時間を決めてないから、、、
L:うん、お客さんが帰ったときが終わりだね。
S:そうそう。まぁ、そういうのがベルリンっぽいんだけど。昼の1時とか2時とかまでやったりするのが。一晩トータルで見て、これがAbendですよって、
自分のパーティーですよって主張してるところがクールだね。ただ人はついて行ってないんだけどね(笑)。
L:そうなんだよ(笑)。
S:そういうダラダラした遊びにね。日本人って時間をきっちりするのが好きやん?まあ、ダラダラやんのも良いとも思わないんだけどね。
それは見せる側の美学もあるからさ、どっちがいいとかはわかんないけど、ABENDは最初からこうやりますって主張してるからね。
L:うん。Abendって、レジデントは四人いるんだけど毎回四人出るわけじゃなくて、大体その中の二人ぐらいが出て、あとはゲストが一人でいつも3,4人で
回してるんだけど、だから組み合わせも毎回違ってて、でも違う組み合わせでもAbendっていうパーティーの音っていうのは保ちたくて。だから今日はゲストに誰が出るからとかそういう感じではなく、そのゲストが出ることによって生まれるAbendの音を楽しみに遊びに来てほしいなって思ってるんだ、昔から。
